ドボ博 座談会 パート6

川端康成は土木マニアだった?

zadankai
「東京インフラ解剖」といきなり言われても、何の事だかよくわからない。そんな方にも、東京インフラを見る「とっかかり」を作ってもらうため、独自のこだわりをもつ専門家による、マニアックな座談会を行いました。壁マニア、地形マニア、橋マニア、鉄道マニア・・・。これを読めば、きっとあなたなりの東京インフラの見方が見つかるはずです。


パート6 “川端康成は土木マニアだった??”

 

北河さん

橋の下の話だと、川端康成が、隅田川ができたときにいろいろ橋を見てまわっていて「やっぱり橋は下から見ると良い」と言っています。川端康成の感性と通じるところがありますね。彼は、橋は下から見ると一番力学的な仕組みがわかっていいっていうふうに言っているから。
(参照: 東京インフラ解剖 018 豊海橋 )

TOKYO INFRASTRUCTURE 018 Toyomi Bridge


(マニア目線の)八馬さん

マニアなんですね。

北河さん

結構彼は橋について語っているんですね。

(マニア目線の)八馬さん

そうなんですね。ちゃんと読んでみますね。トンネルとか。

(鉄道に詳しい)小野田さん

川端康成ね、確か浅草のいろんな作品が残っているんだけど。その中に東武鉄道の浅草のビル。あれを作る時の様子いろいろが詳しくも書いている。
(参照: 東京インフラ解剖 035 浅草駅 )

TOKYO INFRASTRUCTURE 035 Asakusa Station


(マニア目線の)八馬さん

作る時って、工事風景を?

(鉄道に詳しい)小野田さん

できてからもね。あそこはデパートの屋上にスポーツランドという遊園地があって、とか言ったりもしてる。だから伊豆踊り子とか、そっちのイメージが強いけど、モダンな都市のことも書いている。

(マニア目線の)八馬さん

ちょっと、ちゃんと読んでみないと。

(駅に詳しい)田村さん

僕も、それ読みたいですね。

北河さん

地下鉄ビルができたときも、凌雲閣は壊れたけど、地下鉄ビルはすごい、と書いてあって。かなりマニアックな。ちょっと見所が違うんです。鉄筋コンクリートが良い、とか。

(マニア目線の)八馬さん

鉄筋コンクリートが良い?やっぱりマニアじゃないですか、どう考えても(笑)

一般人目線な渡辺さん

みんなが言うならマニアですよ。絶対(笑)

(マニア目線の)八馬さん

そういう位置付けで、もう一回川端康成を読んでみたいですね。

北河さん

和服とか着ているんじゃなくて。土木マニアとしての川端康成が浮かんでくるかもしれませんね。

 


座談会アフタートーク

北河さん

今回の座談会で話題にもなった川端康成。「東京のインフラ解剖」では、川端康成をはじめ、永井荷風の記述を引用して紹介している事例があります。ぜひ、当時の様子を思い起こしながら、まち歩きをしてみてはいかがでしょうか?


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