東京インフラ035 浅草駅
「花川戸の岸に松屋呉服店の建物屹立せり、橋際に地下鉄道の降口あり、市街の光景全く一変したり」(永井荷風) 浅草の光景を一変させた東京初のターミナルデパート。都心を貫く地下鉄(現、銀座線)と郊外に延びる東武鉄道の結節点につ […] ...
東京インフラ048 岩淵水門
隅田川と荒川放水路の分岐点につくられた水門。増水時に水を放水路に分派し、隅田川の氾濫を未然に防ぐ。<骨>の結節点につくられた、<関節>のようなものである。 荒川放水路工事を担当した青山士(あきら)が手がけた水門は、198 […] ...
東京インフラ071 新宿
かつての宿場町で、近代以降は、鉄道と幹線道路の結節点として肥大化した<循環器系>の要。 駅の東側の新宿三丁目あたりまでは、地下鉄丸ノ内線とほぼ平行して、沿線のデパートを取り込んだ長大な地下空間が広がる。わが国最大の歓楽街 […] ...
東京インフラ070 和田弥生幹線
「パリにはもうひとつのパリ、下水道のパリがある・・・。この下水道のパリにもそれなりの通り、十字路、広場、袋小路、幹線道路などがあり、往来が、ただし泥水の往来がある・・・。下水道だけでセーヌ両岸の地下に驚異的な暗黒の網目を […] ...
東京インフラ010 月島・晴海・豊洲
「隅田河口は年々陸地を拡げて品川沖は殆ど埋れ尽さんとす。・・・此時に於ける港湾は最早単一なる船舶碇繋場にあらずして寧ろ海上の市街なり。」(正岡子規) 「築地のさらに海側に位置する月島、晴海などの地域は、明治から昭和はじめ […] ...
東京インフラ076 五反田駅
五反田駅で山手線と接続する東急電鉄池上線は、山手線を跨いで五反田駅を設けている。鉄道を跨いで線路を建設することは、列車を走らせながらその上に新たな鉄道を建設しなければならないので、工事の難易度も高くなり、工事費も高くなる […] ...
東京インフラ031 秋葉原
南北と東西の2本の高架鉄道が交差する町。もともと、地元の反対を押し切って、地表を走っていた南北の鉄道(現在の京浜東北線)が、鉄道国有化後の1925年に高架化され、その上を乗り越えるように総武線がつくられた(1932年)。 […] ...
東京インフラ054 東秋留橋
多摩川の支流・秋川に架かる鉄筋コンクリート造アーチ橋。昭和前期に陸軍施設がつくられた福生を八王子と結んだ地方道につくられた。もともと、仮設的な桟橋のような橋が架けられていたが、川の増水による流失をきっかけとして、<血管> […] ...
東京インフラ030 万世橋高架橋
橋は、建築物と違い、通常内部空間をもたない。歩いたり、車で通過したり、眺めたりするのは、たいてい構造物の外側である。もし内部があったとしても、そこにもぐりこむのは、管理やメンテナンスを行う技術者くらいである。 そう考える […] ...
東京インフラ062 生麦ジャンクション
首都高は、開通からまもない1968年にはすでに川崎・横浜まで延伸し、以来、東京だけでなく首都圏の<大動脈>として機能し続けている。1990年代までには湾岸線が横浜まで開通し、東京と横浜が一本線ではなく、複数の線で結ばれ、 […] ...