ドボ博 座談会 パート21

気分はウォータージェットスライダー

zadankai
「東京インフラ解剖」といきなり言われても、何の事だかよくわからない。そんな方にも、東京インフラを見る「とっかかり」を作ってもらうため、独自のこだわりをもつ専門家による、マニアックな座談会を行いました。壁マニア、地形マニア、橋マニア、鉄道マニア・・・。これを読めば、きっとあなたなりの東京インフラの見方が見つかるはずです。


パート21 “気分はウォータージェットスライダー”

北河さん

首都高について、まだ話してませんでしたね。

東京インフラ020 首都高

(映像撮影担当の)ヤックルわたなべさん

次、撮影するときは、どの辺に気をつければいいですか。

 

 

(マニア目線の)八馬さん

やっぱり、まちとの関係。1964年東京オリンピックに象徴される経済成長期に、既成の高密度都市の中に近代道路交通網をつくるために、用地取得のハードルが低い運河や川の上をトレースして...

カメラマンの大村さん

運河の中を。

(マニア目線の)八馬さん

まちの動脈だった運河を、それこそドライにして、そのまま使っちゃうとか。

 

築地川を埋め立ててつくった都心環状線。銀座出入口付近/Near Ginza(Source: 首都高速道路株式会社/Metropolitan Expressway Co. Ltd.)

(スリバチ学会の)皆川さん

船でモノ運んでいたところが、車に変わったとも言えるよね。

(マニア目線の)八馬さん

それを立体的に重層化している。それにジャンクションも、滅茶苦茶無理して作ってる。

(スリバチ学会の)皆川さん

あの狭い中で。

(マニア目線の)八馬さん

ですよね。他の国のジャンクション見ると、すごい伸びやかで、あんな緊張感ないですよ。

(スリバチ学会の)皆川さん

コンパクトで密度が高いのところは、すごいね。確かに。

(マニア目線の)八馬さん

ああいうのが東京らしいな、って思う。時々留学生を連れて、まち歩きする時に、ジャンクションめぐりするんですけど。アニメ好きのフランス人とか来ちゃうと、すげーって、ずっと写真を撮ってます。ギリギリのところを攻めてる、っていうのが魅力なんでしょうね。

江戸橋ジャンクション(撮影:大村拓也)

カメラマンの大村さん

ジャンクションですかね。見所は。

(スリバチ学会の)皆川さん

確かに一番形になっているのが、ジャンクションだよね。

(マニア目線の)八馬さん

運河の上を通ってるから、周囲の建物との距離が近い、ってのも特徴的。

北河さん

それはありますね。今当たり前のように乗ってるけど。子供のころ初めて乗ったときには、本当にビックリしました。

(駅といえば)田村さん

単純に、景色がどんどん変わっていくのが面白いですよね。同じものが出てこない。これだけ均質な東京の中で。首都高に乗ると、つぎつぎとシーンが変わっていく。

(マニア目線の)八馬さん

名所めぐり的になりますよね。最高裁がある、東京タワー見えた、とか。

小野田さん

映画の『惑星ソラリス』でも出てきたけど、首都高はやっぱりすごいね。まさに1960、70年代の未来都市。

(マニア目線の)八馬さん

映画でも出てきますが、ボックス型の地下トンネルから、いきなり橋梁になって。地形を縫っていくわけです。ああいうシークエンスは。慣れないと、運転で緊張しまくっちゃいますよね。

北河さん

次どう展開するかわからない。

(実は首都高ファンの)田村さん

僕、たまに三周くらいしちゃうんですよ。

(マニア目線の)八馬さん

それは三周したくて?(笑)

(実は首都高ファンの)田村さん

何も考えないで走ってて。もう一周するかっ、みたいな感じで。

(マニア目線の)八馬さん

わかる、わかる(笑)

(実は首都高ファンの)田村さん

地形や場所の知識があると、また楽しいですね。運転しながら、それを読み込む感じで。

内田さん

大阪環状線は、わりとフラットだけど。東京は、アップダウンがすごいですからね。

(壁写真の)杉浦さん

たしか、水を横に感じる場所がありましたよね?

(スリバチ学会の)皆川さん

千鳥ヶ淵のところ。

カメラマンの大村さん

千鳥ヶ淵、すごいですよね。ウォータージェットスライダーみたいな。

首都高と千鳥ヶ淵(撮影:大村拓也)

首都高と千鳥ヶ淵の桜並木(撮影:大村拓也)

(スリバチ学会の)皆川さん

あれ、水の中に潜っていくような感覚だもんね。

(マニア目線の)八馬さん

すごい近いんですよね。しかも、そのまま地下トンネルに入っちゃうから。大丈夫か、これっ、みたいな。

北河さん

やっぱりインフラは、ただ眺めるよりも、使ってわかる魅力があるってことですかね。

 

【次回へつづく】

 


座談会アフタートーク

■ドボ博で紹介している首都高関連の東京インフラ解剖

東京の「大動脈」としての役割を担う首都高。首都高の歴史は東京の戦後の歴史でもあります。様々なルートを実際に走り、そして地図で確認していくとこの動脈の複雑さを実感することができます。

ドボ博では「東京インフラ020 首都高」をはじめ、首都高の魅力でもあるジャンクションや橋梁についても具体的に取り上げて紹介してみます。ぜひご覧ください!

東京インフラ020 首都高

 

 


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