東京インフラ074 大橋ジャンクション

山の手の巨大なカタツムリ


37か所ある首都高のジャンクションの中で、壁で覆われたジャンクションはここくらいだろう。

当初、東名高速道路と渋谷を結ぶ首都高3号線と、山手通り沿いを走る中央環状線は、高架のジャンクションで連絡することになっていた。しかし、騒音や排気ガスの問題から、中央環状線は完全に地下化され、高架の3号線とは、巨大なループで結ばれることになった。地下トンネルから地上35mの高架道路まで最大高低差約70mの高さを、楕円形のらせんで一気に上り下りする。そして、騒音・排気ガス対策としてこれを壁で覆い、<触覚>のようなアクセス道路が取り付く巨大なカタツムリのような形となった。

この大橋ジャンクションは、周辺の都市再開発事業と一体的に行われたという点も注目される。ジャンクション近辺の用地を買収し、住民の新たな住まいを隣接する高層ビルに確保。また、ジャンクション屋上には区と連携して公園を、換気所屋上には目黒川周辺の原風景の再生を目指してビオトープを整備した。ここでは、公共用地の活用によってそれまで極力回避してきた、商業地・住宅地をまきこんだ高速道路建設の現代的手法が示されている。都心部での首都高の大規模更新が見込まれる中、大橋ジャンクションが最初で最後の事例になるのか、首都高の新たな時代を切り開くステップとなるのか注目される。(北河)
 

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種別ジャンクション
所在地東京都目黒区
構造形式鉄筋コンクリート造 楕円形
規模長径175m 短径130m
竣工年2015年(2010年部分供用)
管理者首都高速道路株式会社

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