東京インフラ085 三宅坂ジャンクション

世界初の地下ジャンクション


首都高のジャンクションのかたちは、バラエティーに富んでいる。特に都心部では、狭いスペースで何本もの<血管>を分岐、合流させるため、個別の土地形状に適った設計になることが多い。首都高で初めてつくられたオリジナルなジャンクションもいくつか存在する。三宅坂ジャンクションもその一つである。

このジャンクションは、皇居の周囲を走る都心環状線が、新宿方面の首都高4号線へ分岐・合流する地点に築かれた。内濠景観の白眉である桜田濠周辺の眺めを阻害せず、また警備上の観点から皇居内部にドライバーの視線が届かないよう、地上での交差を避け、上下2層のトンネルがY字を描きながら交差するジャンクションとして設計された。こうして東京に、地上だけでなく、地下空間でもチューブが交錯するかのような、世界初の地下ジャンクションが誕生した。

景観上の制約が、新たな技術の創出を促し、江戸の都市美をまもる。三宅坂ジャンクションは、地下ジャンクションとしての技術的意義もさることながら、都市の景観保全の面から見ても歴史的存在といえよう。(北河)
 

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種別ジャンクション
所在地東京都千代田区
構造形式鉄筋コンクリート造 Y字形
竣工年1964年
管理者首都高速道路株式会社

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