東京インフラ034 東京スカイツリー

平成東京のアイコン


近現代の東京には、時代を象徴する塔が3本ある(あった)。遼雲閣(1890年)、東京タワー(1958年)、東京スカイツリー(2012年)である。高さは順に、52m、333m、634mとなる。

遼雲閣は浅草につくられた。八角形平面の煉瓦造12建で、関東大震災によって倒壊し、撤去された。煉瓦の塔としては、高さ62mのジャムのミナレット(世界遺産)が地震国アフガニスタンで900年以上建ち続ける例もあるが、日本では、遼雲閣が倒壊した関東大震災以降、煉瓦の高い塔はつくられていない。

もし遼雲閣がまだ残っていたら、隅田川を挟んで、東京スカイツリーと対面していたはずである。10倍以上高さが違うので、対面というにはちぐはぐな感じだが、100年以上の歳月を経た塔状建造物の技術とデザインの進化を見て取ることができたであろう。

スカイツリーは、最下部を正三角形として構造の安定を図りながら、次第に風の力をかわす円形に変形して、空高くそびえている。塔の中心に、東京タワーより長い375mの鉄筋コンクリート造の「心柱」を配し、外側の筒とこの「心柱」で、地震の揺れを打ち消すという工夫も見られる。この仕組みは、長い歴史の中で培われた五重塔の構造に通じるものである。

古今東西、塔の図像は都市のアイコンになりやすい。明治・大正の凌雲閣、昭和の東京タワー、そして平成のスカイツリー。近現代の東京のアイコンの系譜は、今も確かに受け継がれている。(北河)
 

この物件へいく

種別電波塔
所在地東京都墨田区
構造形式鋼製
規模高さ634m
竣工年2012年
管理者東武タワースカイツリー株式会社
設計者日建設計株式会社
4
神経系 1109 東京インフラ034 東京スカイツリー はコメントを受け付けていません。

Comments are closed.

Back To Top