東京インフラ056 多摩大橋

ハイテクを駆使した力学的合理性と美しさの両立


赤くシャープなアーチラインが印象的な多摩川に架かる橋。ここにはもともと右岸の八王子市・日野市と左岸の昭島市・立川市をつなぐ血管、1966年竣工の初代多摩大橋があった。しかしその後、周辺地域の発展に伴い、<血流>である交通量がさばききれなくなり、<血管拡張>のため2代目となる本橋が建設された。
この橋の形を支えているのは、ハイテクである。流線形の全体形状は、部材に発生する力を3次元で把握できるFEMという解析技術を用い、立体から不要な部分を抜き取ることで合理的な形を決定する抜き型手法により決定されているという。さらに、すべての部材を溶接で繋ぎ合わせることで、滑らかなエッジの通った、近未来的な美しい姿が生み出されている。一方、車道からは丸く口を開けたような愛嬌のある表情を見せるなど、眺める角度によって様々な表情に出会えるのも魅力である。
設計は、構造とデザインの一体性を追求し続けるパシフィックコンサルタンツ株式会社の伊東靖である。なお、本橋は、新しい橋梁形式を積極的に採用し日本橋梁界に多大な功績を残した田中豊を記念し、優れた橋梁に授与される土木学会田中賞を2007年度に受賞している。(二井)

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種別道路橋
所在地東京都八王子市・昭島市
構造形式鋼・コンクリート製 PC床版鋼箱桁主径間補剛アーチ構造
規模橋長 461m 最大支間長151m
竣工年2011年
管理者 東京都建設局
設計者パシフィックコンサルタンツ株式会社
施工者松尾橋梁株式会社 株式会社ピーエス三菱 株式会社飯田土建 戸田建設株式会社 株式会社熊谷組

備考

2011年度土木学会田中賞

 

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