東京インフラ054 東秋留橋

昭和のインフラ・モニュメント


多摩川の支流・秋川に架かる鉄筋コンクリート造アーチ橋。昭和前期に陸軍施設がつくられた福生を八王子と結んだ地方道につくられた。もともと、仮設的な桟橋のような橋が架けられていたが、川の増水による流失をきっかけとして、<血管>の重要度にふさわしい、近代的な構造で架け替えられた。

全国的に見て、昭和前期はインフラにおける道路への投資が増えていく時期であった。旧来の木橋は、鋼橋や鉄筋コンクリート橋に次々と架け替えられ、それらは「永久的構造」ともてはやされた。この橋も時代の流れを受けて、鉄筋コンクリート造アーチ橋として建設された。長さ25mのアーチが6つ連続するこのコンクリート構造物は、のどかな田園地帯への近代の到来を高らかに告げたことだろう。そして、今では新たな<血管>である圏央道が近くを縦断し、すでに平成のインフラ・モニュメントの貫禄を見せている。

ただ、川を遡れば、東京で唯一の村・檜原村や秋川渓谷など、大都会・東京のイメージとはかけ離れた豊かな自然とのどかな風景が、まだ随所に残されている。(北河)
 

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種別道路橋
所在地東京都あきる野市
構造形式鉄筋コンクリート造 アーチ橋
規模橋長149m
竣工年1939年
管理者東京都
設計者東京府
備考土木学会選奨土木遺産
建設概要選奨土木遺産

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